東京都日野市ストーカー死体遺棄殺人事件
事件概要

2014年6月22日午後2時頃、東京都日野市東平山の浅川河川敷で日野市平山在住の会社員、堀田さとみさん(当時24歳)の遺体を、捜索中の警視庁の捜査員が発見した。
警視庁の話では6月18日午前8時頃、堀田さんの自宅近くのJR中央線豊田駅の防犯カメラに、堀田さんの姿が映っており、午後10時頃には堀田さんの母親に、スマートフォン無料通信アプリLINEにて「夜には帰る。」と連絡があったが帰って来なかったという。
翌日19日午後3時頃、帰宅しない堀田さんを心配した父親は、娘が帰って来ないと110番通報を受け、警視庁は堀田さんを捜索していた。

殺害された会社員 堀田さとみさん(当時24歳)

 

警視庁捜査一課は、堀田さんが事件に巻き込まれたとみて捜査を開始し、遺体の発見された22日夜、堀田さんの元交際相手である日野市東平山に住む飲食店従業員、安保克 あんぼまさる(当時24歳)を死体遺棄容疑で逮捕した。
安保は堀田さんの死体遺棄に関して、「間違いないです。」と容疑を認めた。
堀田さんと安保は高校時代より交際していたが、安保の暴力が原因で約1カ月前に別れを切り出すが、安保は納得せずに、脅迫メールや自宅前で待ち伏せするなどのストーカー行為を行っていた。

犯人の飲食店従業員 安保克(当時24歳)

 

 

 

背景

・被害者の行動
堀田さんと安保は高校生の時から約6年間、交際していたが、事件の約1年前から安保は堀田さんに暴力を振るっていたり、脅迫する内容のメールが送られてくるようになる。
耐えかねた堀田さんは事件の約1カ月ほど前に、別れ話を切り出すが安保は応じてくれず、堀田さんの自宅付近で待ち伏せするなどのストーカー行為を行うようになった。
その後、堀田さんに新しい恋人が出来たが、2人で歩いているところを見つけた安保は、車で2人の進行を邪魔するなど嫌がらせを行う。
堀田さんは安保からのストーカー行為に対して、家族へ危害を加えられる事を恐れ、警察に相談しに行かなかったが、身の危険を感じた堀田さんは事件の2日前に、勤務先の上司にストーカー被害を相談している。
上司は「ストーカー行為が酷くなるようなら、警察に相談した方がいい。」と助言したが、堀田さんは家族への危害を恐れ首を縦に振らなかった。
そして事件当日の6月18日午前8時頃、堀田さんは
JR中央線豊田駅近くにいる事が周辺の防犯カメラに写っており、その後に安保の自宅にストーカー行為をやめるように訴えに行くが、口論になり安保に首を絞められ殺害されてしまった。

 

・加害者の行動
堀田さんの遺体が発見される数日前、安保の自宅周辺の住民は異変に気付いていた。
安保の自宅から「ドスン ドスン」と大きな音がするのを聞いた事や、安保に似た男がキャスター付きのケースを押しながら浅川の河川敷に向かう姿を目撃されている。
実際に安保宅のベランダから、堀田さんを運ぶ際に使用したと思われるケースが発見されており、安保は「18日に自宅で首を絞めて殺した。ケースは殺した後に購入した。」と供述している。
警視庁捜査一課は殺人容疑での立件を視野に入れて裏取り捜査を行っているが、安保宅には堀田さんの血痕が残されていたが、遺体を発見したのが死後3〜4日経っており、司法解剖を行われるが首を締めた跡は見つからず、死因も特定出来なかった。

堀田さんの遺体が遺棄された東京都日野市の浅川河川敷